音楽療法士とは、音楽の持つリラクゼーション効果などを活かして、病人の治療を進めていく人のことです。
音楽に人の心を変える力があるのか?と思われる方もおられるかと存じますが、音楽は心の病を改善する際にも効果があると認められるようになってきたため、音楽療法士という資格も知られるようになりました。
音楽が持つ力というのは、主にリラクゼーション効果のことです。
人というのは、優しい音色を聴いていると段々とリラックスしていきます。
人の中には、そのような生活を続けているだけで、毎日のイライラがおさまったという人もいますので、今では医療効果においても期待されるようになったのです。
また、音楽療法士は仕事の都合上では心理に関しての理解も重要となってきます。
患者さんの中には、重度の精神病にかかっている人もいますし、そのような人は中々人と向き合って会話をしてくれません。
なので、音楽療法士は音楽を選択して聴かせるだけが仕事では無いのです。
専門的な心理学を学ばれている人も近年では増えていますし、医療機関に出向いて実際の症状などを学ばれている人も増えてきました。
精神病の研究は日進月歩という状況でもありますので、このような医療との連携も重要となってくるのです。
近年では精神病といっても症状がわかりづらい、現代特有の精神病も存在します。
そのため、現代においてどのような精神病が存在するのか、どれほどの治療を行えば治療を終えられる状況になるのか・・・、そのようなことも音楽療法士は理解していないといけません。
音楽療法士の仕事内容ですが、主な仕事内容は自閉症や認知症といった、一般的な精神障害者に対して癒しの効果を与えることです。
また、音楽療法士はヒアリングを行う必要もありますので、このような場面でコミュニケーション能力を活かす必要もあるのです。
患者さんの中には静かな環境で過ごしたいという人もいます。
そのような人に対してインフォームドコンセントのような、お互いの心の理解、実際に行う治療と効果についての案内などを行っていく必要があるのです。
人によっては、かなり長い期間で地道な努力をしなければなりませんし、あまり高い治療効果が出ないということもあります。
そのようなケースでは、医療機関で専門的な治療を勧めるのかどうかも、音楽療法士の仕事内容となります。
介護という観点から音楽が必要なのか判断する必要もあります。
前述のように音楽を必要としない患者さんもいますので、医療の現場と連携する形で仕事内容が変化してしまう・・・というのも、音楽療法士が仕事を行う上で必要な心がけと言えます。