看護師はもともとは医療系の職種の1つですが、介護や福祉の現場でも広く活躍をしています。
看護師という資格にもいくつか種類があり、取得するための試験や条件にいくつか違いがあります。
まず一般的に「看護師」という名称がついているものとして代表的なのが、「正看護師」と「准看護師」という2つの資格です。
病院内で勤務をしている看護師さんはこのいずれかの資格を取得している人がほとんどとなっており、いずれも医師の指示に従いながら医療行為を行います。
看護師と准看護師の違いはまず、国家資格と公的資格と管轄が異なることです。
正看護師は国家資格として看護師の国家試験に合格をすることで得ることができます。
一方の准看護師の資格を管轄しているのは地方自治体であり、各都道府県で行われている試験を合格することで知事より免許の発行を受けます。
仕事内容としてはこの2つにそれほと多くの違いはないのですが、ただ1点正看護師は准看護師に指示をすることはできますが、准看護師から正看護師に指示をすることはできません。
そのため長く勤務をする場合には正看護師資格を持っている人の方がより早く昇進や昇給をすることができるようです。
これまでは、看護師の仕事は医師の指示のもとその補助的な作業を行うということに限定されていました。
ですが既に知られている通り看護師は深刻な人材不足の状況が続いているため、単に指示を受けてその通りの仕事をするだけでは実際の業務の大半をカバーすることができなくなりました。
そこで、ここ最近になって急激に専門的な分野に限り主体的な判断で医療行為を行うことができる看護師の上位職が資格として登場してきました。
これが「認定看護師」という制度です。
認定看護師とは、看護を行う分野のうち特定の部分について熟練した技術と知識を持つものとして、独自の判断で仕事をすることができるように定められています。
認定看護師の認定分野は2010年2月の時点で21分野と定められており、救急看護や集中ケア、がん化学療法看護といった高度な技術が必要な分野での看護や、不妊症看護や新生児集中ケアといったような特殊な分野で活動ができるようになっています。
介護分野においても、訪問看護や摂食・嚥下障害看護、認知症看護など特化分野が数多く設けられています。
看護師の仕事というと、やはり病院や診療所といった医療関連施設が最初に思いつきます。
ですがここ最近では、医療分野と介護・福祉の分野との垣根を取り払い、横断的にケアができるようにという施策が実行されてきたこともあり、看護師としての職場も以前とは比べ物にならないほど広くなってきています。
医療関連施設の他にも、各老人ホームやデイケアセンターなどで訪れる高齢者の健康管理を担当するという仕事を担当する看護師さんもいます。
また、無医村や自力で病院に通院するのが困難な人のために、訪問看護という形で定期的に巡回をする仕事も現在全国的に需要の高まっている仕事です。