各レベルの複数の種類の資格があるのですが、もし持たなくても、訪問介護事業所等のスタッフとしてヘルパーとして働くことは可能です。
とは言え、介護の仕事ましてや居宅に訪問して行う介護は容易な業務ではありませんので、全く知識がゼロから始めるのは不安が付きまといます。
また、制度上無資格のままでは訪問での身体介護が不可能ですので、仕事を行う上で制約や弊害も多く、就職に当たっては圧倒的に不利となってしまいます。
そこで、訪問介護事業所で働く大半のホームヘルパーは、介護に求められる基本的知識やスキル、コミュニケーション能力を持っていることの証明として「介護職員初任者研修」の講座を受講しています。
資格を持たなくても介護事業所や福祉施設で働く事は可能ですが、現実的問題を考えれば、資格取得後に就職したほうがさまざまな意味で有利と言えるでしょう。
初任者研修はかつて「ヘルパー2級」と呼ばれたレベルの名称がかえられた新しい名称です。
16才以上の方はどなたも受講することが可能です。
各都道府県が定める方法により、各都道府県指定の養成スクール等で研修を受けて、テストに合格すれば晴れて有資格者となれます。
指定された養成スクールなどにはスクーリング制のみならず通信講座なども準備されており、ライフスタイルに合わせて16才から60代の方まで、幅広い年代の方が学習しています。
初任者研修を受ける期間は公的なスクールか民間のスクールかなどにより多少の違いがありますが、3~6か月程度が目安です。
また研修を受ける費用は7~10万円程度が相場と言われます。
介護事業所や施設により、スタッフとして働きながらスクールに通わせてくれその費用を負担する施設もあります。
研修内容は、理論を学ぶ講義と実務に即した演習形式で合わせて130時間のカリキュラムが組まれます。
理論の講義と実務の演習は一体化して行われより理解が深まるように工夫されており、必要に応じ実際の施設を見学する実習も取り入れられています。
カリキュラムの最後に、習熟度のチェックの意味もあり、筆記による修了テストが実施され、パスすれば「介護職員初任者研修」の資格が与えられます。
初任者研修は、職業安定所などを通して申し込み、受講すると補助も受けられ費用は安く抑えられますが、希望人数が多いと抽選になったり、受講日を指定されたりして自由がきかない点が難点です。
これに対して民間スクールは、費用は少し高いですが、自分のライフスタイルに合わせて受講が可能で資格取得後には事業所や施設等、就職先の紹介も受けられる事がメリットです。