養護教諭とはいわゆる学校の保健室の先生のことです。
目指すにはまず、養護教諭の免許取得が必須条件となります。
あくまでも教諭なので算数や理科、社会等の他の科目の指導担当の先生と同様に免許が必須条件です。
教員免許の種類は複数あり、大学院を修了したのち取得可能な専修免許、4年制大学卒業後に取得可能な1種免許、短大卒業後に取得可能な2種免許の3つがあり、修める科目のカリキュラムや課程の数が違います。
とは言え、所持する免許の種類により、実際に就職後に行う職務の違いはありません。
1つ目は大学あるいは短大の教育学部や看護学部等で学び定められたカリキュラムを修了するルートで、2つ目は大学や短大の看護学部、看護専門学校で定められたカリキュラムを4科目修了したのち、保健師の免許を取得するルートです。
1種免許が取得可能な大学は全国に公立・私立合計で100校存在しており、2種免許が取得可能な短大は私立のみで17校です。
また、専修免許は公立・私立合計で50の大学院で取得が可能です。
看護師の資格を取得し、病院など医療機関での勤務経験を経て、養護教諭として転職する方もいます。
このようなケースは、文科大臣が定める教員養成機関で所定の単位を履修し、修了して養護教諭1種の免許を取得するルートです。
定められた機関は種数あり、北海道教育大学・金沢大学など全国で6つの大学と1つの専修学校のみで、年数は1年間で終了可能です。
さらにレアなルートとして保健師の資格で公務員として市区町村に勤めて、養護教諭に転職する方もまれにいます。
他の教諭と同様に、免許を保有するだけで教諭になれる訳ではありません。
免許取得後、公立学校の保健室で正規採用されるには、各自治体の教育委員会が実施する教員採用試験を受けてこれに合格することで、晴れて養護教諭になることが出来るのです。
私立学校の場合はその学校が行う採用試験に合格する必要があります。
公立学校の採用試験の倍率は、採用人数も少なく年度にもよりますが、10倍を超える自治体も少なくないという難関です。
一般的に言えば教員採用人数が多い都市部ほど倍率が低く、地方に行くほど倍率が高いという傾向が伺えます。
教育の現場ではいじめ等を原因に不登校や心に悩みを持つ子供達が増加しており、養護教諭はかつてのように学校内での体調不調やケガへの対応だけではなくなってきています。
養護教諭の役割は日増しに重要性が高まっており、近年では学校ごとに置かれているスクールカウンセラー等と連携を図り、子供達のココロのケアをすることが、他の強化の教諭にできない業務として重要視されています。
養護教諭の任務は校内の保健管理にとどまらず、子供達の相談に応じる役割もあり、包容力のある人間性が求められています。